パワハラの基準がわからない!?パワハラの定義と判断基準!

パワハラの基準がわからない!?パワハラの定義と判断基準!

「上司からの言動が苦しい!これってパワハラかな?」と悩んでしまう理由として、パワハラの基準が明確ではないため、判断できないことが挙げられるでしょう。上司のあの言動はセーフなのか?アウトなのか?を判断できるようになりましょう!

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「部署内で自分だけ怒鳴られている」「上司や先輩が嫌がらせをしてくる」など、職場で苦しい思いをしていませんか?あなたが受けている苦痛は、パワハラに認定されるかもしれません。自分の心が壊れてしまう前に、パワハラについて深く理解しておきましょう。今回は、パワハラの基準や労災認定、傷病手当金などについてご説明します。

パワハラの基準

まず、パワハラの基準について解説します。

パワハラの定義

パワハラとは、正式名称「パワーハラスメント」と言います。厚生労働省によるパワハラの定義は以下の通りです。

 

要素

当てはまる行為の例

優越的な関係に基づいて行われること

・職務上の地位が上の者が行う行為

・同僚や部下からの集団による行為で、これに抵抗または拒否できない場合

業務の適正な範囲を超えて行われること

・業務上、明らかに必要ない行為

・業務目的を大きく逸脱した行為

・業務遂行に対して不適切な行為

身体的または精神的に苦痛を与えたり、労働環境を害すること

・暴力などにより傷害を負わせる行為

・暴言を吐き、相手の人格を否定する行為

・何度も大声で怒鳴って、相手に恐怖を感じさせる行為

(参考:厚生労働省ーパワーハラスメントの定義について

 

厚生労働省では、これら3つに当てはまるものをパワハラだと判断しています。どの行為も、仕事をするうえで不必要なものばかりで、これらの行為を行うことにまったく意味がありません。パワハラは、身体的または精神的に傷つくだけですので、自分自身で苦痛に感じたら直ちに対処しましょう。

 

ただし、この3つのうち1つでも欠けている状況では、パワハラとして認められない場合があります。そのため、パワハラを受けている場合には、身近な人に相談してみてくださいね。

パワハラの6類型

パワハラは「6類型」に大別できます。

 

身体的な攻撃

誰が見ても相手を傷つけるために行なった暴力行為(殴る・蹴る・突き飛ばすetc.)のこと。タバコの火を近づけたり、1日中立たせたまま電話させるなども身体的な攻撃に当たる。

精神的な攻撃

明らかな暴言・侮辱・脅迫・名誉毀損など、相手を言葉で傷つける行為のこと。結果として、精神障害を患ってしまうケースも多い。

人間関係からの切り離し

別室に隔離したり、無視する行為もエスカレートすればパワハラとして認められる。仲間はずれにすることなども、相手をいじめる行為としてパワハラに該当することもある。

過大な要求

達成不可能なノルマを課したり、無理難題な作業を押し付けたりすることは、業務上不必要な行為としてパワハラに当たる。達成できない場合には、精神的な攻撃を加えるなどの卑劣なパワハラも存在する。

過小な要求

単純作業を毎日繰り返し行わせることも、相手の労働環境を害しているとしてパワハラに該当することもある。お茶汲みなどの業務とは関係のない仕事しかやらせないのは、毎日続けばパワハラとして認められる。

個の侵害

プライベートに土足で踏み込みような行為を繰り返し行なっていると、パワハラとして認定される。集団で一人を監視したり、他の従業員に関わらないように命じたりすることもそれに当たる。また、女性に対して個の侵害をはたらくと、セクハラになる可能性もある。

(参考:厚生労働省ーパワーハラスメントの定義について

パワハラとセクハラの違いとは

セクハラとは、「セクシャルハラスメント」といい、性的な嫌がらせの行為のことです。そのため多くの場合が、男性が女性に、女性が男性に対してセクハラが行われます。例えば、「部長が一般社員のお尻を触る」「突然、上司に肩を組まれる」「ポケットに手を入れられる」などです。人それぞれに「これはセクハラではないか?」などと感じる部分が異なります。したがって、異性に対して徹底的に触れないように注意している人も多いでしょう。

 

また、これまでご説明してきたように、パワハラとは相手に対して身体的・精神的に苦痛を与える嫌がらせの行為を指します。パワハラには性的要素は含まれていません。それにより、パワハラは男性が男性に、女性が女性に対して行われることが多いのです。

バイトの場合もパワハラになる?

アルバイトやパートでも、「上の立場の人間」から暴言や暴力、嫌がらせを受けた場合はパワハラに該当します。アルバイトやパートは、一番下の立場となるため、上司だけではなく正社員からの嫌がらせもパワハラに含まれるのです。

 

アルバイトやパートなどの立場は関係なく、パワハラを受けたら必ず信頼できる人に相談しましょう。

パワハラの裁判例

ここで、パワハラの裁判事例を2つご紹介します。

事例1

パワハラ被害者は、先輩社員であるAから暴行・暴言・徹夜での作業を命じられるなどのパワハラ被害を受けました。そして、パワハラについて会社の社長に相談したところ、社長からは「上司の言葉は、神の言葉に等しい。君が協調性に欠けているだけだ」などと言われ、相手にされなかったのです。

 

そして、被害者は裁判所に訴えを出しましたが、裁判の結果はパワハラとして認められませんでした。認められなかった原因は、圧倒的な証拠不足です。パワハラをされたという証拠がなく、会社側は「パワハラをしていない」と言い切っています。そこで、両者の押し問答となってしまい、裁判所はパワハラを認めなかったのです。

事例2

精神疾患を患っていた私立中学の教師に対して、校長や教育委員会らがパワハラをはたらき該当教師が自殺してしまった事件で、遺族が訴えを起こしました。

 

精神疾患による病気休暇明けの該当教員に対して、業務量の増加や特別研修への参加命令など、心身的ストレスを与えたとして全損害の半分を遺族に支払うことを命じました。校長や教育委員会らの行為は、当該教師の精神疾患を増悪させるものだと判断されたのです。精神疾患を患っていたことに焦点が当てられ、通常の教師と同視することは相当ではないとされました。

パワハラの対処法

次に、パワハラを受けてしまった時に、どのような対処をすればよいのでしょうか。パワハラの対処法を6つご紹介します。

上司や同僚に相談する

まずは、パワハラを受けていることを信頼できる上司や同僚に相談しましょう。自分一人では太刀打ちできなくても、味方をつけることでパワハラに屈することなく対処することができます。

 

上司からパワハラを受けていて、相談できる同僚もいない場合には、上司の上司や人事部もしくは社長に相談してみましょう。内容は具体的に述べることをおすすめします。「毎日上司から、電話の対応が悪いと怒鳴られていて、同僚に聞いても問題ないと言われるため、どこを直したら良いのかわからない。」「営業部署で自分だけ1日中立たされている」などです。相談された側にも、確実にパワハラだとわかる内容を話しましょう。

外部の相談機関を利用する

「話は聞いてくれるが、上司や同僚に相談しても状況が変わらない」という方は、外部の相談機関を利用しましょう。例えば以下のような機関です。

 

・厚生労働省「総合労働相談センター」

・NPO法人「労働相談センター」

・法務省「みんなの人権110番」

・「法テラス」etc.

 

厚生労働省の「総合労働相談センター」や法務省の「みんなの人権110番」は、国が設置する機関です。「総合労働相談センター」は全国380ヶ所に設置されており、各都道府県の労働局や全国の労働基準監督署内にあります。

 

もし、会社で不当な扱いを受けていて「これはパワハラに当たるのではないのか?」と苦しんでいる方は、上記のような機関に相談してみましょう。基本的には電話や直接の面談で相談可能です。「みんなの人権110番」は、メールでの相談も受け付けているため、仕事が忙しくて相談できないという方は利用してみてくださいね。

パワハラの証拠を集める

パワハラを受けているのなら、必ず証拠を集めましょう。先にもご紹介した裁判事例でもあったように、証拠が足りなかったためにパワハラを立証することができずに、裁判所に認めてもらえないことがあります。実際に数々の苦痛を受けてきたのに、認めてもらえないのは非常に悔しいです。

 

パワハラの証拠集めの方法としては、以下のようなものがあります。

 

・ボイスレコーダーやスマートフォンの録音アプリで、パワハラ時の音声を録音しておく

・パワハラを受けた内容を具体的に日記に記録しておく

・同僚の証言を集めておく

・会社にパワハラの相談をした時のメールを保存しておく(日時がわかるように)

・心身的に実害があった場合は、医師の診断書などを保管しておく

 

パワハラは証拠がなければ、万引き犯と同じく現行犯で判断してもらうしかありません。しかし、会社内のことですので現行犯で判断するのも難しいでしょう。そこで、確実に言い逃れができないように証拠を集めることが重要です。必ず証拠を集めてくださいね。

弁護士に相談する

パワハラに対して「一人で戦うことが怖い」「何をどうしたら良いのかわからない」という方は、パワハラ問題専門の弁護士に相談しましょう。

 

法的に訴える気がないなら、先にご紹介したような外部の相談機関に相談することがおすすめです。しかし、パワハラによって受けたストレスで身も心もボロボロになってしまい、このままで気が済まないという方は、法的に戦うことも一つの手段ですね。法的に戦うのなら、法律のプロである弁護士に依頼すると良いでしょう。

転職する

「どこかに相談するのは面倒だし時間がかかる」と考えている方もいるかもしれません。しかし、パワハラを受け続けるのも心身が保たないでしょう。そのような方は、思い切って転職することをおすすめします。働く職場を変えれば、当然働く人も変わりますね。パワハラもなくなり、リスタートできるはずです。

 

転職を考えている方は、「転職エージェント」を活用しましょう。転職エージェントでは、自分にあった求人を紹介してくれるだけではありません。現在の職場でひどいパワハラを受けていることを相談すれば、転職先の職場環境などをチェックしてくれます。新しく働く職場が安心できるところなのかは、個人で転職活動を行う場合にチェックしづらいですよね。転職エージェントを活用して、現在の職場とはさよならしましょう。

退職する

卑劣なパワハラが続きすぎて、精神疾患を患ってしまったという方は、一度退職をして自分の時間をゆっくりと過ごしましょう。転職を選んでしまうと、退職した後もすぐに働かなければなりません。その元気さえないという方は、退職した後は少しの間ゆっくりと休んでくださいね。

パワハラで労災認定するには

パワハラで精神障害になってしまった場合、労災認定をしてもらうことができます。ここでは、労災認定する方法を解説します。

精神障害の労災認定要件

厚生労働省が発表している、精神障害による労災認定要件は以下の通りです。

 

精神障害の労災認定要件

 

① 認定基準の対象となる精神障害を発病していること

② 認定基準の対象となる精神障害の発病前おおむね6か月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること

③ 業務以外の心理的負荷や個体側要因により発病したとは認められないこと ”

(引用元:厚生労働省ー精神障害の労災認定

業務が原因であることが条件

厚生労働省の精神障害による労災認定要件を確認してみると、業務が原因であることが条件とされています。そのため、業務以外の部分で身体的苦痛があったとしても労災認定はされません。職場の心理的負荷評価表と、職場以外の心理的負荷評価表で労働基準監督署が調査し判定します。

医師の診断書を用意する

労災認定してもらうためには、精神障害を治療している医療機関の医師の診断書が必要です。医師の診断書は強い証拠になりますので、事前に医師に相談し、診断書を書いてもらいましょう。

労災認定の事例

過去にパワハラによる精神障害で労災認定された事例をご紹介します。

 

被害者であるAさんは、総合衣料販売店の営業職として勤務していたが、ある時会社の名により「新規顧客獲得のための開拓部署」に異動となった。しかし異動先の新しい上司から、必要以上の叱責や暴言が繰り返され「やめてしまえ」「死ね」などと書類を投げつけられる日々が続いた。

 

異動して3ヶ月目に、Aさんは抑うつ気分や睡眠障害などが発生し、精神科を受診すると「うつ病」と診断された。これにより、Aさんは労災認定を受けた。

(参考:厚生労働省ー精神障害の労災認定

傷病手当金を受給する

労災認定をするためには、時間と証拠集めなどの労力が必要です。そこまで準備する元気が残っていないという方は、「傷病手当金」を申請しましょう。

 

傷病手当金とは、病気や怪我で働けない時に生活を支えてくれる給付金です。傷病手当金の認定条件は以下の通りです。

 

①業務外のけが・病気である

②療養のため労務不能である

③給料が支払われていない

 

これら3つの条件をすべて満たす時、傷病手当金を申請できます。傷病手当金と労災は、まったく別の法律によって定められているため、労災認定していなくても傷病手当金を申請することが可能です。反対に、傷病手当金を受給していてのちに労災認定された場合には、傷病手当金は返納して労災認定を受けましょう。

 

また、「傷病手当金」と「傷病手当」という2つの似た言葉がありますが、別の制度ですので注意してください。

まとめ

今回は、パワハラに関する基準について詳しく解説しました。パワハラは、精神的・肉体的に苦痛を感じる悪行です。しかし、気づかぬ間にパワハラをしている人が多くいます。もしも、あなたにパワハラ行為を行ってくる人がいたら、必ず証拠を集めておきましょう。

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新卒で入社した会社を8ヶ月で退職しました。
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