単身赴任を理由に退職できる?退職に際してのメリットと注意点

単身赴任を理由に退職できる?退職に際してのメリットと注意点

異動を命じられたがために慣れ親しんだ仕事場を離れ、家族とは別々に暮らす単身赴任をしなければならない。それなら思い切って退職しよう!と考える方は少なくないと思います。当記事では退職に際してのメリットと注意すべき点について紹介しているので、是非参考にして下さい。


「せっかく慣れてきた仕事や職場なのに、会社から単身赴任を命じられて気分が沈んでいる」などという方は多いです。自宅から通える範囲の異動なら良いですが、単身赴任をしなければならないような遠い場所で、家族と離れて暮らすのは精神的にも辛いことですよね。


今回は、単身赴任を理由に退職できるのか、退職した場合のメリット・デメリットなどについて詳しくご説明していきます。単身赴任を命じられて悩んでいるという方は、ぜひ最後まで読んでくださいね。

単身赴任をするのが嫌だ

多くの会社勤めの方が「転勤」を経験したことがあるでしょう。会社が命じる転勤には、人材育成や仕事のルーチン化を防ぐ意味で行われていることが多いです。なかには、人間関係を円滑にするためだけに人事を動かしている会社も珍しくはありません。


そして、転勤先が自宅から遠く通えない範囲になってしまった場合、家庭で話し合いが持たれて夫婦の片方だけが引っ越し、一人暮らしをする形で勤務するのが「単身赴任」です。

基本的に転勤は断れない

会社から命じられた転勤は、基本的に断ることができません。転勤を命じる多くの会社は、入社する際に交わす雇用契約書にて、転勤や異動があることを承知しているはずです。契約書に書かれていれば、基本的に転勤や異動を断ることができません。転勤が嫌だからといって転勤命令を無視したり断ったりすれば、会社の命令に背いたことになりますので解雇されてしまう原因になるかもしれません。

転勤を断れる場合

先にご説明した通り、基本的に会社から転勤を命じられた場合には断ることができません。しかし、「やむを得ない」がある場合には転勤を断ることができるのをご存知でしょうか。やむを得ない理由とは以下のことが挙げられます。


【転勤を断る時のやむを得ない理由】


・契約で勤務地が限定されている場合

・嫌がらせによる転勤命令の場合

・家庭の事情がある場合


まず、雇用契約書で勤務地が限定されている場合、その勤務地以外への転勤は断ることができます。自分の勤務地が限定されているか分からないという方は、雇用契約書などの入社時の書類を確認してみましょう。


また、転勤の理由が「会社側の嫌がらせ」によるものだった場合にも、転勤命令を断ることができます。仕事上で大きなミスをしてしまった時や、理由は特にないけども気に入らないから転勤させるなどは通用しません。明らかに会社側の嫌がらせの場合には、しっかりと転勤を断りましょう。


そして、やむを得ない家庭の事情がある場合にももちろん断ることができます。この「家庭の事情」というのは、「家族が病気で自分が看病している」「両親の介護を自分がしている」などの事情です。勘違いされやすいのですが「引っ越してしまったら子供の学校が変わってしまうから転勤はしたくない」「家族や恋人と離れ離れになってしまうから」などの理由では転勤を断ることはできません。

転勤を断るリスク

転勤を断った場合のリスクについて考察していきましょう。


転勤を命じられて、やむを得ない事情があり断ったとします。すると、周囲から「Aさんは家族がいても転勤したのに…」などと冷ややかな目で見られる可能性があるでしょう。転勤を喜んで引き受ける方は少ないです。誰しもが、今まで働いてきた慣れている場所で仕事をしたいものですし、引っ越しもできるだけしたくないでしょう。それでも、命令があれば転勤している方がほとんどです。


また、転勤を断った場合、それがやむを得ない理由だったとしても出世コースからは外されてしまうかもしれません。冒頭にも述べたように、会社は人材育成などのために転勤をさせていると考えられます。様々な勤務先で経験を積んで視野を広げてもらいたいと、数年毎の転勤を命じているかもしれません。そのような意味がある転勤を断れば、経験を積む機会を失い出世することは難しいでしょう。

単身赴任は辛いことが多い

単身赴任をすることになった場合、どのようなことが辛いのでしょうか。単身赴任で辛いことを4つご紹介します。

家族に負担をかけることになる

単身赴任になれば、自分だけが遠い地で一人暮らしをするということ。しかし、辛いのは自分だけではありません。残された家族にも大きな負担がかかります。子供がいるご家庭では、片親のみで子育てをしなければなりません。子供が小さければ小さいほど手がかかりますし、負担も大きいでしょう。


単身赴任をしている自分は、すぐに手伝いに行けるような距離ではありません。子供がわがままを言っていたり、悩みを抱えていたりする場合、片親だけで解決することになります。電話などで話はできますが、実際にその場にいるのといないのでは負担のかかり方が異なるのです。また、子供たちは親に会えない寂しさを感じながら過ごすことにもなります。

知り合いのいない土地で過ごすことになる

単身赴任をする場所は、自分が望んだ場所とは限りません。旅行などのプライベートでも行ったことのないような慣れない土地で、知り合いは誰もいないということがほとんどです。


「ただ仕事しに行くだけだから、別に知り合いがいなくとも問題ない」と思っていても、いざ新しい土地に行ってみると寂しさを感じる方も多いでしょう。転勤先で新しい同僚や上司に馴染めるまでは、ひとりぼっちという感覚を感じる日々になるかもしれません。また、慣れない土地で道に迷ってしまうなどのトラブルに遭い、なかなか落ち着けない方もいます。

環境に慣れるまでストレスがかかる

新しい職場・同僚・上司などに慣れるまで、心身ともにストレスを抱えてしまう方も珍しくはありません。今まで働いてきた仕事の流れなどがガラッと変わったり、自分の中での常識が転勤先では通じなかったりと仕事上でも多くのストレスを感じるはずです。


そのようなストレスを抱えて帰宅しても、家族は待っておらず寂しい部屋に一人で帰ることになってしまいます。もともと一人暮らしだった方は慣れているかもしれません。しかし、家族や恋人と離れて単身赴任を始めると、仕事の話を聞いてくれる温かい家族がいないことに孤独感を感じてしまう方もいます。

帰省するにもお金がかかる

休日の度に家族の顔を見たいため帰省しようと思っても、帰省費用は会社が負担してくれるわけではありません。自宅と転勤先が離れている方は、1回の帰省費用だけでも高額になってしまうでしょう。そうすると、頻回には帰省できずに家族との時間をなかなか満足に過ごすことはできませんよね。


お金だけではなく、帰省の度に長い移動時間がかかり、体力的に辛くなる可能性も考えられます。休日の度に帰っていたのが、隔週、1ヶ月に1回などと回数が減ってしまうということも良く耳にします。

単身赴任を理由に退職は許されるのか?

単身赴任がどうしても嫌で、退職することを考えている方も少なくありません。ここでは、単身赴任を理由に退職することについて詳しくご説明していきます。

単身赴任を理由に退職することはできる

単身赴任を理由に会社を退職することはできます。退職の理由は人それぞれです。「単身赴任を理由に退職してはいけない」などといった法律やルールはありません。もしも、どうしても単身赴任が嫌で退職したいと考えている方は、まずは会社に転勤命令を撤回してもらえないかをお願いしてみましょう。


これは、転勤を断るという意味ではなく、あくまでも会社に交渉するというニュアンスの話です。転勤を断ると、先にご説明したように解雇されてしまうかもしれません。そのため、会社に転勤命令を撤回してもらえないかという交渉というような形でお願いしてみましょう。会社によっては、無理やり単身赴任をさせたくないと考えているところもあり、撤回されるかもしれません。


交渉をしてみて、それでも単身赴任をしなければならないような状況なら退職しても良いでしょう。

上司に直接言えない場合は退職代行

単身赴任を理由に退職するなんて、自分では上司に言いにくい」と悩んでしまっている方は、「退職代行サービス」を利用してみましょう。 退職代行サービスとは、その名前の通り、退職に関する全ての手続きを代行してくれるサービスです。退職に関する全てのサービスとは、直属の上司や会社に対して「会社を辞めます」という退職意思を伝えるところから全てを指します。自分の口から直接会社を辞めたいという言葉を伝えなくても、退職代行が行ってくれるため、気まずい思いをすることも引き止められることもありません。 いくつかの退職代行サービスがありますが、なかには有休消化を交渉してくれるサービスもあります。費用は多少かかりますが、自分で直接上司に退職の意思を伝えるのが怖いなどと不安に感じている方は、ぜひ活用してみてくださいね。

単身赴任先で退職するメリット・デメリット

では、単身赴任を理由に退職した場合のメリットとデメリットについてご説明します。

メリット

家族と離れずに済む

単身赴任を断るために退職する道を選べば、家族と離れずに済みますね。もともと一人暮らしの方は家族と離れるという寂しさはありませんが、知らない土地で知り合いもいない環境で仕事をしていくことはなかなか慣れないものです。単身赴任をせずに退職してしまえば、今まで通りの環境で生活していくことができます。

新しい挑戦のきっかけとなる

単身赴任をしたくない方で退職の道を選べば、当然「転職活動」をしますよね。働いていかなければ食べていけませんし、家族がいる方は家族を養わなければなりません。そこで、次の転職先では、転勤がない場所ややりたいことを仕事に選ぶことができます。自分がやりたかったことへ挑戦するきっかけになるはずです。自分の夢に向かってリスタートするチャンスですので、家族と一緒に頑張ってみるのも良いですね。

デメリット

転職活動をしなければならない

単身赴任をしたくないあまりに退職することを選んだ方は、先にも述べた通り転職活動をしなければなりません。貯金がある方は、退職してから数ヶ月間はのんびり過ごすこともできるでしょう。しかし貯金がない方は、在籍中から転職活動を始めなければ経済的不安に襲われるかもしれません。


転職活動を面倒だと感じている方は大勢います。何社もの求人を探したり、面接や試験を受けたりするのに、在籍中に活動をするのは非常に大変なことです。しかし、単身赴任をしたくないために退職の道を選べば、必然的に転職活動を知ることになるでしょう。

積み上げてきた評価がなくなる

単身赴任をせずに退職をする場合、今まで積み上げてきた評価がなくなります。会社によっては、評価がポイント制になっているところなど独自のルールがあります。しかし、退職してしまえば、これまでの評価やポイントなどは無意味です。他の会社の転職した場合、そう行った評価が引き継げるわけではありません。


また、転職した場合には、自分が一番下の格付けとなり一から仕事を覚えていかなければなりません。今までが主任や部長などの肩書きがついている方からしたら、かなりの抵抗を覚えるでしょう。

好きな仕事だったとしても辞めなければいけない

自分が望んで入社した会社や本当にやりたかった仕事、もしくは働いていくうちに好きになった仕事だったとしても、単身赴任をせずに退職を選んだら辞めなければなりません。職種自体が好きだった場合には、同じような職種に転職すれば良いでしょう。


しかし、自分が望んで入社した会社だった場合は、退職したことを後悔してしまうかもしれません。転勤命令を撤回してもらえないかを会社に交渉してもダメだった場合、単身赴任をするか、会社を退職するかのどちらかになります。


退職を引き止められたら…?

最後に、単身赴任をせずに退職したいと申し出たところ、会社から退職を引き止められたケースについてお話しします。これは珍しい話ではありません。先にも述べたように、単身赴任を強制していない会社もあります。そうした会社の場合、退職を申し出たら引き止めてくるかもしれないのです。

転勤を取り消すから残ってくれないか?

退職を申し出たら「転勤命令を取り消すから、会社に残ってくれないか?」と言われることがあります。もしも、自分が「それなら残っても良いかもしれない」と考えているのなら、出世コースからは外れることを覚悟しておくと良いでしょう。


単身赴任をしたくないから退職するというのは、会社側から見れば個人のわがままです。会社に所属している以上、会社の命令には理不尽なことではない限り従わなければなりません。その会社の命令である転勤をしなかったということは、今後も会社の命令に背くことが予想され、出世コースの道は閉ざされてしまうでしょう。

期限付きの転勤であることを約束するから残ってくれないか?

期限付きの転勤であることを約束するから残ってくれないか?」などと退職を引き止められるケースもあります。この「期限」がどれくらいの期間なのかによって耐えられるか否かが決まるでしょう。必ず期限を確認してください。


ここで注意していただきたいのが、会社側は期限付きを申し出ていますが、絶対に期限が来たら元の場所に戻してもらえるとは限らないことです。基本的には期限を守る会社が多いですが、一部では期限を過ぎても「君の代わりに転勤する人が決まらないからもう少し頑張ってくれ」などと延長されてしまうこともあります。


また、この場合でも出世コースからは外れることを覚悟しておきましょう。

他の社員は休日に家族と会える時間を作れているぞ?

他の社員は休日に家族と会える時間を作れているぞ?」などと脅しのような言葉で退職を引き止めてくることも珍しくありません。しかし、他の社員にはできていても自分も同じようにできるかは限りません。仕事をして休日には家族に会いにいくというのは、移動時間が長ければ非常に体力を消耗します。体力があるかないかは人それぞれですので、自分にできるかをしっかりと見極めることが必要です。


そして、このように退職を引き止められて単身赴任をした場合でも、出世コースからは外れるでしょう。

他の社員は休日に家族と会える時間を作れているぞ?」などと脅しのような言葉で退職を引き止めてくることも珍しくありません。しかし、他の社員にはできていても自分も同じようにできるかは限りません。仕事をして休日には家族に会いにいくというのは、移動時間が長ければ非常に体力を消耗します。体力があるかないかは人それぞれですので、自分にできるかをしっかりと見極めることが必要です。


そして、このように退職を引き止められて単身赴任をした場合でも、出世コースからは外れるでしょう。

結局は単身赴任への許容度次第、退職の意思が固いなら断るべき

転勤や単身赴任を一度断ってしまったら、そのあとに転勤してもしなくても自分への評価は変わらずに出世コースから外れてしまうことがほとんどです。


ここで大切なのは、単身赴任への許容度次第だといえます。自分がどこまでの範囲で単身赴任を我慢できるかをしっかりと検討しましょう。そして、退職の意思が固いならしっかりと断って思い切って退職しても良いですね。

まとめ

今回は、単身赴任を理由に退職できるのかについて解説してきました。単身赴任を理由に退職はできます。どうしても単身赴任が嫌な方は、転職を考えましょう。単身赴任が嫌で転職する方は多くいらっしゃいます。しかし、単身赴任を断って会社に残る場合には、会社からの評価はマイナスとなり出世コースからは外れることを留意しておくと良いですね。

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