住宅手当がないのは損?支給されない理由と支給されるデメリット!

住宅手当がないのは損?支給されない理由と支給されるデメリット!

あなたの会社では、住宅手当はどの程度支給されているでしょうか?多額の住宅手当を支給する会社もあれば、全く支給しない会社もあります。住宅手当の有無では、一概に会社の良し悪しを決めることはできません。この記事では、住宅手当からわかる会社の考えを説明していきます。


住宅手当とは?

住宅手当

多くの会社で支給されている給料の手当である住宅手当は、社員が住宅を賃貸で借りたり一軒家やマンションを購入してローンを支払っている場合に、その費用の一定割合を会社が負担してくれる手当です。


住宅手当のほかに家賃手当や家賃補助という言葉で就業規則や給与明細に記載されている場合もありますが、どちらも同じ意味で使われています。


住宅手当は住宅にかかる金銭的な負担を軽減できるため、多くの社員にとっては嬉しい制度になっています。

労働基準法上は住宅手当の支給義務はない

実は住宅手当は労働基準法上、会社が従業員に支給する義務はないのです。そのため、会社から住宅手当が支給されないからといって会社が違法行為をしているわけではないですし、会社に住宅手当を請求したとしても支払ってもらえないでしょう。


つまり、住宅手当を支給している会社は従業員の生活費を軽減させるほどの余裕があったり、従業員の定着を促進するという目的があるなど、会社独自が住宅手当の必要性を判断して従業員に対して支給しているのです。

住宅手当の相場

住宅手当の具体的な金額は会社によって異なるのが現実です。


厚生労働省が平成27年に調査した内容によると、住宅手当の平均支給額は17000円となっています。会社の規模が従業員数1000人以上の会社の場合は、住宅手当の平均支給額が19333円となっており、最も住宅手当の支給額が少ないのが従業員数30人から99人の会社で14359円となっています。


住宅手当の相場は会社の規模によって大きく変わってくるのです。

社宅

会社が従業員の住居を補助してくれる制度の中には、住宅手当のみでなく社宅という制度があります。


社宅は会社が社員に対して居住スペースを支給してくれる制度で、会社が所有している住宅やマンション、賃貸契約を結んでいるアパートなどが社宅として扱われています。社宅に居住する従業員から一定割合の家賃を徴収することで、社宅にかかる残りの金額を経費として処理することができるのです。


従業員も自分でアパートを賃貸したり住宅を購入するよりも、社宅の家賃を支払っている方が格安になるので、従業員の住居にかかる負担が少なくなります。

住宅手当で良くある支給方法

住宅手当でよくある支給方法の1つ目は、固定額の支給方法です。


会社によって住宅手当の支給方法は異なるのですが、就業規則によって地域や年齢、就業期間などによって支給する住宅手当を定めているところもあります。住んでいる住宅の種類や家賃にかかわらず固定された住宅手当が支給されるので、支給額に見合った住宅を選択することが大切です。


住宅手当でよくある支給方法の2つ目は、住宅手当の支給率を定める方法です。


家賃に対して一定の支給率を乗じて計算するようになるので、家賃の高い住宅に住んでいるほど住宅手当が高くなる特徴があります。しかし、多くの会社では住宅手当の支給額に上限を設けている場合が多いです。

【調査結果】住宅手当はどのくらい支給されていますか?

社会人241名を対象に、「住宅手当はどのくらい支給されていますか?」というアンケートを実施したところ以下のような結果となりました。


住宅手当はない:54%

1万円程度の支給: 16%

3万円程度の支給:15%

5万円以上の支給:15%


調査の結果、住宅手当を支給されていない人が54%と過半数いることがわかりました。なぜ、企業は住宅手当の制度を整えることを避けようとするのでしょうか?


この記事では、企業が住宅手当を支給することを避ける理由について詳しく説明していきます。

会社が住宅手当を支給しない理由

住宅状況によって平等に支給できないから

会社が住宅手当を支給していないところもあります。


その理由は大きく分けて3つあり、1つ目の理由は住宅状況によって平等に支給できないからです。住宅といっても一軒家やマンション、賃貸アパートなど様々な住居形態があります。


住宅費の支払い方法もローンで支払う人や一括で支払う人、毎月家賃を支払っている人など様々な支払い方法があるのです。


このように住宅状況が違う従業員全員に平等に住宅手当を支払うことは難しいため、初めから住宅手当を支給しないように決めている会社もあります。

基本給の高さを売りにするため

会社が住宅手当を支給しない2つ目は理由は、基本給の高さを売りにするためです。


会社によっては住宅手当を支給する代わりに基本給を下げているところもあります。しかし、それでは給与の低い会社だとみなされて求人に対する応募数が少なくなったり、実際にボーナスの支給額も少なくなるため従業員の満足度も低くなってしまいます。


住宅手当を支給しない代わりに基本給を高く設定することで、会社のイメージを良くしようと考えているのです。

福利厚生の整備が整っていないため

会社が住宅手当を支給しない3つ目理由は、福利厚生の整備が整っていないからです。


会社によっては住宅手当どころか従業員の労をねぎらうための福利厚生制度が全く整っていないところもあります。そのため、通勤手当や扶養手当、健康診断といった補助制度も無く、さらには雇用保険や健康保険、労災保険や厚生年金保険といった法定の福利厚生が整っていない会社もあるのです。


住宅手当は法定福利厚生ではないので、必ずしも会社が整備しなければならないものではありませんが、法定福利厚生すら整っていないのであれば、もはやブラック企業だと言っても良いでしょう。

住宅手当がない会社は良くない?

住宅手当は固定費

住宅手当が支給されない会社だからといって良くない会社だとは言い切れませんが、住宅手当を支給している会社は従業員に配慮してくれている会社だと考えても良いでしょう。


住宅手当は多くの社員に該当する福利厚生で、従業員の住環境が変わらない限り支給し続けなければならない固定費です。


健全な財政運営をしていかなければならない会社が住宅手当という固定費を増やしているということは、財政負担のリスクを取ってでも従業員に対する福利厚生を考えてくれていることになります。


必ずしも支給しなくて良い住宅手当を従業員に対して支給してくれている会社は、むしろ優良企業と言っても過言ではないでしょう。

福利厚生は充実しているのに住宅手当がないのは疑うべき

会社によっては福利厚生が充実しているとアピールしているにも関わらず、住宅手当を支給していない会社もあります。住宅手当は会社にとって固定費となる支出なので、住宅手当を支給しないことで大幅な経費削減ができるのです。


それでも、福利厚生が充実していると謳っている会社は、ほとんどの社員が利用しないような福利厚生の内容を設けている、名目だけの福利厚生になっている場合が考えられます。


福利厚生が充実していると聞くと一見従業員にとって優しい会社だと思ってしまいがちですが、福利厚生の内容によっては求人への応募者を増やすためだけに福利厚生制度を設けているだけかもしれません。


会社の情報を見るときは、どのような福利厚生の内容を設けているかをしっかり確認しておいた方が良いでしょう。

住宅手当を支給されるデメリット

住宅手当は従業員の住居にかかる負担を支援くれるためのありがたい制度のように見えますが、住宅手当を支給されることには6つのデメリットがあります。

支給額の多い少ないでトラブルになる

まず1つ目のデメリットは支給額の多い少ないでトラブルになることです。


住宅手当の支給額は法律で定められているものではないので、住宅手当を支給するかどうかや支給する金額の基準については会社が自由に定めることができます。そのため、会社によっては持ち家のローンを負担してくれるところもあれば、賃貸住宅のみしか住宅補助の対象としていない会社もあるのです。


また、住宅手当の支給率を5割にしている会社もあれば3割にしている会社もあるなど、同じ会社でも住んでいる地域によって住宅手当の金額を分けている会社もあります。


家計の中で大きな支出割合となる住居費の手当が多いか少ないかは、従業員にとって大きな問題となるのです。特に社内で住宅手当の支給額に差が出てこれば支給額の少ない社員が不満を持つことでトラブルに発展しかねません。

所得税の課税対象となる

住宅手当を支給される2つ目のデメリットは、住宅手当が所得税の課税対象になることです。


住宅手当が支給されると、住宅手当がない時と比べて給与の支給額が高くなります。つまり、課税される給与の金額も高くなるため、源泉徴収される所得税額が高くなるのです。


また、所得税のみでなく住民税や厚生年金保険料、健康保険料も支給される給与や所得に応じて計算されるので、それらの金額も高くなってしまいます。住宅手当は住宅にかかる負担を補助してくれるので助かるようにも思えますが、その一方で支払う税額も増えることを理解しておく必要があるのです。

無理して良い家に住んでしまう

住宅手当を支給される3つ目のデメリットは、無理をして良い家に住んでしまうことです。


就業規則で住宅手当の支給方法が家賃に対する一定の割合だと定められている場合、高い家賃の家に住むほど支給される住宅手当が増えます。結果的に受け取る給与額が増えるので、つい家賃の高い住宅に住んでしまいがちですが、実際に支払う家賃額も高くなるので、家計の負担は増えてしまうのです。


受け取る給与額を増やすために無理して高い家賃の住宅に住むという手段を取るのであれば、住宅手当を増額するのではなく基本給を増やせるような方法を見つけたほうが良いでしょう。

社宅の場合は退職と同時に引っ越しが必要になる

住宅手当を支給される4つ目のデメリットは、社宅の場合は退職と同時に引っ越しをしなければならないということです。


社宅が会社の所有している住宅や土地、マンションであれば、退職すると会社の人間ではなくなるので社宅を出なければなりません。


また、社宅が賃貸アパートであったとしても会社の名義で賃貸しているため、会社を退職しても名義を変更しない限りそのまま居住することはできません。


何年間も同じ会社に勤め続ける予定であれば良いのですが、転職を考えている人や入社して間もない時期の人など会社を退職する可能性が高い人は、社宅を出る可能性も高いということになります。


引っ越しにかかる費用や手間は大きいものなので、社宅に入るということはそれなりの覚悟をしておかなければならないのです。

社宅に住まなければいけなくなる

住宅手当を支給される5つ目のデメリットは、社宅に住まなければいけなくなることです。


会社によっては全社員が社宅に住まなければならないとされているところもあります。 基本的に社宅は会社からアクセスしやすい場所に設けていることが多いので、休日に呼び出されて対応しなければならないということも多くなるかもしれません。


また、集合住宅の社宅であれば同じ会社の人と近所になってしまうので、プライベートであっても嫌でも顔を合わせなければならなくなってしまいます。


住居が近いというだけで会社の飲み会やイベントに強制的に参加させられたり、社員だけでなくその家族まで付き合いに巻き込まれる可能性もあるのです。社員同士の付き合いが好きな人であれば良いのですが、プライベートの時間まで会社の人間と付き合いたくないような人にとっては、社宅を苦痛に感じるかもしれません。

評価と直結する基本給与の割合が減る

住宅手当を支給される6つ目のデメリットは、評価と直結する基本給与の割合が減ることです。


これはつまり、仕事でいくら結果を出したとしても、福利厚生手当の割合が多いほど基本給の上昇割合は相対的に低くなるということです。


基本給が上がりにくいということは、ボーナスの支給額も上がりにくいということなので、年収の大幅アップを目標としている従業員にとっては厳しい道になりそうです。


また、住宅手当はボーナスの計算とは関係のない金額なので、住宅手当が多い代わりに基本給を下げている会社では、ボーナスの支給額も低くなってきます。自分の頑張りが給与に反映されないような会社では、仕事に対するモチベーションも上がりにくいでしょう。

まとめ

今回の記事では住宅手当がどのようなものかや、会社が住宅手当を支給しない理由、住宅手当を支給されることのデメリットを紹介しました。


住宅手当をもらうと給与の手取り額も増えるので嬉しいことだと思われがちですが、その反面デメリットがあることを考えておかなければなりません。


ここで紹介した内容を参考にして会社の福利厚生制度についてよく考えてみてくださいね。

この記事のライター

新卒で入社した会社を8ヶ月で退職しました。
経験者だからわかる退職ノウハウを書きます!

関連するキーワード


住宅手当

最新の投稿


トラック運転手をやめたい!オススメの転職先と退職理由

トラック運転手をやめたい!オススメの転職先と退職理由

インターネットショッピングが当たり前になった現在で、トラック運送業は景気が良いと思われてしまいがちです。しかし、景気は変わらず良くならないまま、仕事量だけが増え深刻な人員不足に悩まされています。 今回は、トラック運転手の実情やおすすめの転職先などについて詳しくご紹介します。トラック運転手を辞めたいと考えている方はぜひ参考にしてください。


看護師が辛くて辞めたい?退職する方法と転職先の選び方!

看護師が辛くて辞めたい?退職する方法と転職先の選び方!

看護師を辞めたいのに、人手不足で辞められない人多いと思います。しかし辞めたいと思っているのに我慢して働き続けることは、果たしてあなたにとって正解なのでしょうか。この記事では、看護師を辞めたい人がスムーズに退職して転職できる方法が書いてあるので、是非読んでみてください。


退職願は手書きでないとダメ?作成前に知っておくべきこと!

退職願は手書きでないとダメ?作成前に知っておくべきこと!

退職が決まり、いざ退職願を準備するとなった際の「手書きで作成しなければならないのか?」「そもそも退職願って何を書くの?」「何を用意すれば良いの?」等の疑問を解消していきます。また、退職願の作成から提出に至るまでのポイントもご紹介します!


退職日の引き延ばしを打診された?その理由と拒否の仕方!

退職日の引き延ばしを打診された?その理由と拒否の仕方!

退職の意向を伝えたのに退職日の引き延ばしの打診をされた…と悩んでいる人は少なくないです。本来、会社側には一定期間を超えて退職日を引き延ばす権利はありません。それでは、どうしたら拒否できるのかを退職日の引き延ばしを打診する理由とともに紹介します。


無職でも保険証を発行出来る!そのために必要な手順とは?

無職でも保険証を発行出来る!そのために必要な手順とは?

退職後に保険証を発行出来るか不安な人は多いはずです。保険証がなければ医療費の負担も非常に大きくなります。しかし、必要な手順を知っておけば退職後の無職の状態でも保険証の発行が可能です。正しい知識を身につけ、無職の状態でも必ず保険証は所持しておきましょう。