離職票をもらえない時はどうやって受け取る?原因と対処法

離職票をもらえない時はどうやって受け取る?原因と対処法

「離職票がなくて失業保険を受給できない」、「転職先に離職票を求められたけどもらっていない」などのように離職票がもらえていなくて困っていませんか?この記事では離職票の役割ともらい忘れていた時の対処法を紹介します。


離職票とは、失業保険を受給するための大切な書類です。通常は、会社を退職した後に自宅へと送られてきます。しかし、さまざまなケースがあり、なかなか離職票が届かないというトラブルに遭遇してしまう方も少なくありません。


本記事では、離職票が届かない時の原因と対処法について詳しくご説明していきます。

離職票とは?

まず、離職票とはどのようなものなのかを知っておきましょう。

離職票

「離職票(りしょくひょう)」とは、公共職業安定所であるハローワークは以下のように説明しています。

離職票とは、雇用保険の失業給付(基本手当)を受給するときに必要な書類で、退職後10日前後までに、退職した会社から渡されるものです。事業主は,離職者が離職票を請求するために離職証明書の交付を求めたときは,交付する義務があります。

(引用:ハローワーク利用案内ー離職票とは?)

会社を退職したら、どのような理由でも雇用保険の失業給付を受けることができます。しかしこれは、あくまでも働いていた時に雇用保険に加入していた場合の話です。雇用保険に加入していない方は、失業給付を受給することができませんので注意してください。


離職票には、退職理由や過去半年間の給料、出社日数などが記載されています。離職票には、カードタイプになっている「離職票Ⅰ」と、前職の給料金額が記載されている「離職票Ⅱ」があり、失業給付を受給するためには「離職票Ⅱ」が必要です。

離職票はもらう必要がある?

先にもご説明した通り、離職票は雇用保険の失業給付を受給する時に必ず必要になります。離職票をハローワークに提出しなければ、失業給付はもらえません。もし、途中まで失業給付をもらっていたとしても、離職票の提出が遅くなれば失業給付を途中で打ち切られる可能性もあります。


「働いていた時に貯金をたくさんしたから、失業給付をもらわなくても大丈夫」と考えている方も、念の為離職票はもらっておきましょう。なぜなら転職先で、離職票を求められる場合があるからです。


このような理由から、離職票はもらっておく必要があると言えるでしょう。

離職票はなぜ必要なのか?

次に、なぜ離職票が必要なのかを詳しく見ていきます。

失業保険の受給

先述の通り、雇用保険の失業給付を受給する際に離職票が必要です。


会社を退職したあと、最寄りのハローワークに行き失業給付の申請をします。そして、失業給付申請で提出した離職票を見て、ハローワークの判断で失業保険を給付するか否かを決めていきます。


この時に、ハローワーク職員は離職票に記載された、退職理由や前職の過去半年間の給料金額などをチェックし問題なければ受給開始です。


退職理由ですが、多くの場合「自己都合による退職」などと記載されています。「ただ、今の会社が嫌で辞めただけだから、失業給付はもらえないのでは?」と不安に感じる方もいらっしゃるでしょう。しかし、自己都合による退職でも失業給付はしっかりと受給できますのでご安心ください。

転職先への提出

先にも述べましたが、転職先にて離職票の提出を求められる場合があります。なぜならば、履歴書に嘘を書いていないかなどを確認したいからです。離職票が前職から発行されていれば「前職に在籍していた」という在籍証明になります。


また、離職票には「退職理由」も記載されているため、前職をどのような理由で退職したのかを知りたいと考え、離職票の提出を求めてくる場合もあります。


しかし、転職先へ離職票を提出することは、絶対ではありません。あくまでも、転職先が真実を知りたいと考えて求めてきているもので、法律で定められているわけではありませんので、もしも見せたくない、処分してしまったという方は断っても良いでしょう。

離職票を受け取る方法

ここで、離職票をどのように受け取るのかについてご説明していきます。

離職票が届くまでの流れ

離職票はどのような流れで手元まで届くのでしょうか。その順序は次の通りです。


【離職票が退職者の手元に届くまでの流れ】

①会社がハローワークに離職票の交付を依頼する

②ハローワークが会社に離職票を交付する

③会社から退職者の自宅に離職票が送付される


このような流れで離職票は発行され、退職した方の手元に届けられます。離職票の発行は、会社ではなくハローワークで行われていることがお分りいただけますね。


会社が退職者の給料や退職理由などが載っている資料をハローワークに提出して、それをもとにハローワークが離職票を作成・発行します。そして、ハローワークから離職票が会社に送付されて、会社から退職者の自宅へと離職票が送付されるのです。

退職後2週間程度で郵送される

上記のように、会社とハローワークの間で離職票に関する手続きがあるため、実際に退職者の自宅に離職票が届けられるのは「2週間程度」かかると考えておきましょう。


離職票が発行される流れを知らずに、退職後すぐに離職票がもらえると勘違いをして会社に問い合わせをしてしまう方も少なくありません。そうすると、会社にも迷惑がかかり自分も恥ずかしい思いをしてしまうことになります。


離職票は、退職後2週間程度待ち、それでも自宅に届かなかった場合は会社に問い合わせの電話をしてみてくださいね。

2週間経っても離職票をもらえない原因

離職票が、退職後すぐにはもらえないことはお分りいただけたと思います。しかし、2週間以上経っても離職票が届かないケースも見られます。その場合、どのような理由で離職票が届かないのかを詳しく見ていきましょう。

離職票が必要であることを伝えていない

一般的な会社は、退職者に対して「離職票は必要か?」などと尋ねます。そこで、必要ですと答えると離職票の発行申請をハローワークに行ってくれるでしょう。


しかし、稀に会社から離職票は必要なのか否かを聞いてくれない場合があります。退職者も離職票についてあまり意識していないことが多く、会社側は退職者が離職票を必要としていないと判断して、離職票の発行申請を行っていないのです。そのため会社によっては、退職者自らが「離職票が必要」と意思表示しなければ離職票の発行申請をしてくれないところもありますので注意しましょう。

会社側のミス

会社を退職する際に、「離職票が必要です」としっかり伝えたにも関わらず退職してから2週間経過しても離職票が届かない場合、会社側にミスが起きている可能性があります。


小さい会社では、人員不足により通常業務が忙しく、離職票を担当する者が離職票の発行申請をハローワークにし忘れていることが考えられるでしょう。または、ハローワークに離職票の発行申請する時に必要な書類に漏れがあったなどの何らかの理由で、離職票の発行に遅れが生じているかもしれません。


退職後2週間を過ぎても、会社から離職票が届かなかった場合、会社に問い合わせをしてみることをおすすめします。

ハローワークの手配が遅れている

退職してから2週間経っても離職票が届かない理由として、ハローワークの離職票手配が遅れていることも考えられます。


一般的に、3月や9月といった年度が変わる月に退職する人が多いです。そして、退職者が増える3月や9月は「ハローワークの繁忙期」と言われています。


このハローワークの繁忙期時に退職した場合、会社側はすでに離職票の発行申請を行っていても、ハローワーク側の離職票発行手続きが遅れていることもありますので退職後2週間では自宅に届かない可能性もあるでしょう。


この場合にも、やはり退職後2週間経過した時点で、一度会社に問い合わせをした方が良いですね。

会社からの嫌がらせ

ブラック企業に勤めていた方や、会社でいじめを受けていた方、または退職時にトラブルに巻き込まれてしまった方など可能性としては珍しいですが「会社からの嫌がらせ」が原因で離職票の手続きをしてもらえないということがあります。


しかし、会社からの嫌がらせ行為は「雇用保険法」の違反となります。

理由なく離職票の交付を拒んだ場合は、6ヶ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金の罰則の対象になる。

(参考:雇用保険法第83条4項)

このように、会社側は退職者から離職票を求められた場合、発行しなければならないと法律で定められています。そのため、もしも会社からの嫌がらせで離職票をもらえないのだとしたら、然るべき措置を行えば離職票をもらえますし会社側にも罰が下されます。

離職票をもらえない時の対処法

それでは、離職票をもらえない時はどのように行動したら良いかについてご紹介します。

会社に問い合わせる

退職後2週間経っても離職票が自宅に届かなかった場合、まずは会社に問い合わせましょう。


会社へ電話をかけて「離職票の手続きはどこまで進んでいるのか?」「離職票はいつ頃届くのか?」などの催促をしてみましょう。電話をかけることで、後回しにされていた離職票の手続きを進めてもらえる場合があります。


また、退職前に次の転職先が決まっていることで、「離職票はいらないだろう」と勝手に判断されてしまうケースも珍しくありません。しっかりと「離職票が必要です」と自分の意思を伝えましょう。


会社に問い合わせをして「すでにハローワークに離職票の発行申請を行っている」という確認が取れたら、今度はハローワークに問い合わせをしなければなりません。「どこのハローワークに電話すればいい?」と迷ってしまわぬように、会社に問い合わせをした際に、どこのハローワークとやり取りをしているかを確認しておくと良いでしょう。

ハローワークに問い合わせる

会社に問い合わせをした結果、すでにハローワークに離職票の発行申請をしていることが確認できたら、次は会社を管轄しているハローワークに問い合わせをしてみましょう。


先にもお伝えしましたが、ハローワークの繁忙期である3月や9月に退職した場合、ハローワークが忙しく離職票の手続きに遅れが出ている可能性があります。


また、会社からの嫌がらせが原因で離職票を発行してもらえない場合には、ハローワークに「会社からの嫌がらせで離職票がもらえない」という旨を相談しましょう。相談することで、ハローワークから会社に離職票の催促をしてもらえるはずです。


ここで注意していただきたいのが、相談するタイミングです。会社から嫌がらせを受けていたとしても、まずは自分で会社に問い合わせをすることをおすすめします。初めからハローワークに相談すると「まずは自分で会社に問い合わせてみてね」と言われてしまうでしょう。ハローワークで嫌な思いをする前に、まずは自分で会社に問い合わせをしてくださいね。

失業保険の仮手続きを行う

離職票がなかなか届かず失業保険を申請できないため、金銭的に余裕がなくなって焦り始めてしまう方も多いでしょう。しかし、失業保険は離職票がなくても「仮手続き」を行うことができます。


失業保険の仮手続きは、会社を退職して12日後から行えます。一刻でも早く失業保険の申請をして給付を受けたいと考えている方は、離職票が届く前でも退職後12日以降から失業保険の仮手続きを行いましょう。


「会社都合退職」の場合には失業保険を受給する前に「待機期間が7日間」あり、その後から給付が開始されますので、会社を退職して最短で19日後から失業保険を受給できます。


「自己都合退職」の場合には「待機期間が3ヶ月」ありますので、失業保険の仮手続きを行ったとしても3ヶ月間は受給できません。自己都合退職は、理由によっては会社都合退職に変更できることもありますので、気になる方はハローワークに相談してみましょう。


失業保険の仮手続きは、先にも述べたように離職票がなくても申請できます。しかし、仮手続きから4週間後の最初の「認定日」までに離職票を提出しなければなりません。認定日までに離職票を提出できない時には、一旦失業保険の受給が保留になってしまい給付手当はもらえませんので注意してください。

転職先に提出する書類

最後に、新しい転職先に提出する書類についてご説明していきます。

雇用保険被保険者証

「雇用保険被保険者証」は、新しい就職先で、また雇用保険に加入する手続きで使用されます。この雇用保険に加入していることで、失業した時に失業保険を受給することができるのです。


雇用保険被保険者証は、前職を退職する際にもらえる書類です。または、前職に入社した時点でもらっている可能性があります。どこにあるか分からない場合は前の会社に問い合わせましょう。もしも紛失してしまった場合は、ハローワークで再発行をしてもらえますので安心してくださいね。

源泉徴収票

「源泉徴収票」は、前職を退職する際に会社から受け取る書類の一つです。転職先の会社で年末調整をしてもらうために提出します。そのため、年内に前の会社を退職した方は、源泉徴収票の提出を求められるでしょう。年が明けてから退職した方は、一般的には提出しません。

年金手帳

「年金手帳」は、厚生年金や国民年金に加入していることを証明するためのものです。厚生年金に加入するための手続きで必要になるため、転職先は年金手帳の提出を求めてきます。


基本的には、一度提出した年金手帳はそのまま会社が保管していますが、厚生年金の加入手続きが終わったら返却してくる場合もあります。会社によって対応がさまざまですので、分からない場合にはしっかりと質問して把握しておきましょう。

離職票

前述の通り、転職先へ提出する必要書類の中に「離職票」は含まれていません。転職先の会社が離職票の提出を求めてきた場合のみ提出してください。


転職先の会社が離職票の提出を要求してきた場合、履歴書に本当のことが記載されているのか、どのような理由で前職を退職したのかなどを知るためにだと考えられます。そのため、離職票の提出を拒むと信頼が失われてしまう可能性もあるでしょう。


どうしても離職票を提出したくない場合は、はっきりと断ることをおすすめします。しかし、あまり離職票を提出することを気にしていない方は、転職先から求められた場合のみ提出すると良いですね。

まとめ

今回は、会社を退職した際にもらえるはずの「離職票」がもらえなかった場合の原因と対処法についてご紹介してきました。 自分自身で会社に離職票が必要である旨を伝えたのにも関わらず、離職票の手続きをしてもらえないのは雇用保険法の違反となります。その場合には、会社は罰を受けることになりますので、然るべき措置を取るべきです。 会社を退職して、次の職場が見つかるまでの支えとなる大切な「失業保険」をしっかり受給するために離職票を確実に会社からもらっておきましょう。

この記事のライター

新卒で入社した会社を8ヶ月で退職しました。
経験者だからわかる退職ノウハウを書きます!

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