退職する際の引き継ぎは義務なのか?トラブルは起きるのか?

退職する際の引き継ぎは義務なのか?トラブルは起きるのか?

退職することが決まれば引き継ぎをすることが当たり前だとされていますが、どの程度こなせば良いのかわからないですよね。主な業務だけで良いのか、資料作成まで細かく引き継ぐのか、そもそも引き継ぎは義務なのか?この記事では引き継ぎについて詳しく説明します。

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会社を辞める際にとても重要なこと、それは業務の引き継ぎです。まさに退職前の大仕事と言える引き継ぎ業務ですが、これをきちんとおこなわずに退職してしまい、周りに迷惑をかけてしまう人も残念ながら少なくありません。


せっかくなら円満退社をし、気持ちよく新しい職場での再スタートを切りたいところですよね。


この記事で、引き継ぎの重要性や、引き継ぎが不十分な場合に起こり得るトラブルについての理解を深めておきましょう。

退職までに引き継ぎをするのは義務?

退職が決まると退職後に自分は何をするのかだけを考えてしまいがちですが、退職後に会社の業務がうまく回せることも考えなければいけません。


そのためにやるべきことが、今回のテーマ「引き継ぎ」です。ところでこの引き継ぎ業務は義務なのでしょうか。ここで引き継ぎと退職の関係性についてお話しておきましょう。

退職することはできる

会社によって退職を申し出るタイミングはさまざまですが、法律上では「申し出から12週間後に退職できる」と定められています。つまり、いかなる状況であっても12週間後に退職することは可能です。ただし、円満退社ができるか、後任者がスムーズに業務を引き継げるかとなると話は別です。


ただ単に退職することだけを考えるのではなく、いかに会社に迷惑をかけることなく退職するかを考えるのは、社会人として当たり前のマナーと言っても過言ではありません。

信義上の義務を行使される可能性

退職前に引き継ぎをおこなうのは、常識とも言える「社会人なら当然やるべきこと」のひとつです。引き継ぎをおこなわなかった場合、「信義則上の義務」に反しているとされてしまうこともあります。


また、会社に損害を与えてしまい損害賠償を請求される事態になることもあり得ます。


自分が担当していた業務を後任が代わりにおこなっていくわけですから、当然前任者であるあなたから伝えておくべきことがあるでしょう。それがいわゆる引き継ぎです。これをおこなわずに無責任な去り方をすることで、あなたが損害賠償を求められてしまうリスクもあります。


つまり、退職前の引き継ぎは社会人として必ずやるべきこと。責任を持って後任に業務を引き継いで初めてあなたは役目を果たしたことになるのです。

引き継ぎをするメリット

退職時に円満退社を目指すためにも、責任を持って後任者に業務の引き継ぎをおこなうべきだという認識は皆さんもきっとお持ちでしょう。そこで、あらためて退職前の引き継ぎの3つのメリットについてお話しておきたいと思います。

円満退社が可能になる

退職時に引き継ぎが十分にできていないと、周りに迷惑をかけてしまいあなたの印象が悪くなった状態で会社を去ることになってしまいます。円満退社とは程遠い状況ですね。新しい職場で再スタートを切るにせよ、そのようなわだかまりの残る退職直後では気持ちよく新しいステップを踏み出せません。


自分が退職した後に他の人に迷惑がかからないようきちんと引き継ぎを行えば、あなた自身の評価は退職時にさらに上がることもあり得ます。引き継ぎをしっかりおこなうことで円満退社が可能になるという点は、大きなメリットのひとつと言えるでしょう。

スムーズに退職手続きが進む

退職する際には、退職前の有給消化や保険などの手続きなどのステップがあるものです。引き継ぎが十分にできていれば、退職手続きに関わるすべての人たちがあなたの退職手続きを気持ちよく進めてくれるでしょう。これもまた引き継ぎをきちんとおこなうメリットです。


もし、「退職するから後のことは知りません」という態度をあからさまに出していては、周りからの見え方は当然悪くなります。これでは退職手続きもスムーズに進みません。特に退職前の有給休暇に関しては、「引き継ぎも中途半端な状況で有給を取らせたくない」と思われてしまうこともあり得ます。


やるべきことをやってこそ、退職の手続きがスムーズに進み周囲も協力的な姿勢を見せてくれることを忘れないようにしましょう。

退職後の罪悪感がない

「立つ鳥跡を濁さず」ということわざがあるように、去る前にはきれいに身の回りを整理して去るのが良いとされています。これは、会社への礼儀であることはもちろんですが、あなた自身が気持ちよく次のステップを踏み出せるようにするためでもあります。


引き継ぎを十分におこなわずに退職すれば、あなたの中にずっと罪悪感や後悔が残るでしょう。「ちゃんと引き継げてなかったな、無責任な辞め方をしてしまった」など、ネガティブな気持ちが心の中に残ったままでは、気分が良くありません。


これまでの会社を退職し新しい会社に就職することは、人生において大切な節目とも言えるでしょう。この大切なときに自分の無責任な行動に対する罪悪感を抱える必要のないようにしたいものですね。しっかりと引き継ぎをしていれば気持ちよく次のステップに進める点も、引き継ぎをおこなうメリットです。

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引き継ぎをしなかった時に起こるトラブル

退職する際に引き継ぎをしなかった場合、どのようなトラブルに繋がることが予想されるのでしょうか。ここでは、引き継ぎが不十分な場合に起こり得る3つのトラブルについてお話しておきましょう。

退職願を受け取ってもらえない

極端な例のように見えるかもしれませんが、引き継ぎをおこなわずに退職しようとしたときには最悪の場合退職願が受理されないケースもあります。


例えば、退職願を提出する際に会社の規定内で最短の日程を退職日に設定したとします。この場合、会社は業務の内容を考え「その期間ではこの仕事の十分な引き継ぎがおこなえないだろう」と判断し、その日付での退職を認めないかもしれません。


「会社の規約に基づいて退職日を設定したのに!」と思うかもしれませんが、実際の業務内容を考えたときに無理がある場合には会社に迷惑が掛かってしまうため仕方がありません。会社の規定を守っていれば問題ないと考えるのではなく、自分が辞めてしまった後に困る人がいないようにすることを最優先して考えましょう。

有給休暇を認めてもらえない

引き継ぎを十分におこなわないままに、有給休暇に入りそのまま退職するとなると当然会社に迷惑がかかります。有給休暇は労働基準法第39条により保証されている労働者の権利です。


退職時にも有給休暇をきちんと消化して退職したいと思うのが自然だとは言えますが、やはり「権利を主張する前にやるべきことをやる」ことを忘れてはなりません。


引き継ぎが完了していない状況の中、有給休暇に入りそのまま退職しようとすると、会社からNOが出るのは想像に難くありません。周りに迷惑をかけず、自分がいなくなった後に困る人がいない状態を作り上げてから有給休暇の消化に入りましょう。

損害賠償を求められる

引き継ぎが不十分な場合には、会社に損害を与えてしまうことも考えられます。損害賠償というと大げさなように聞こえるかもしれませんが、退職時の引き継ぎが不十分なために企業に損害を与えたとして損害賠償を求められるケースは実際に起こっています。


損害賠償を訴える場合、企業が退職する個人の責任により損害を被ったと立証しなければなりません。これは容易ではありません。そのため、損害賠償が認められるケースはごく稀です。


そうはいっても、このような事例も事実として起こっていると認識しておく必要はあるでしょう。お世話になった会社に対して、退職することにより損害を与えてしまうことなどあってはなりません。引き継ぎは十分におこない、最後まで一社会人としての務めを果たしましょう。

引き継ぎでしなければいけないこと

会社の引き継ぎにおいては、どのような業務が必要になるのでしょうか。ここで引き継ぎでしなければいけない3つのことを理解し、引き継ぎ時に漏れのないようにしましょう。

引き継ぎ資料の作成

職種によって内容は違いますが、根本的な退職時の引き継ぎの流れは大きく変わりません。後任が困ることがないよう、後から見返すことのできる「引き継ぎ資料」を作成しましょう。


例えば、営業職であれば「この取引先のキーマンは〇〇さん」、「この取引先の店長は〇〇が好きなので話題に出すと喜んでもらえる」などの細かい情報まで残すようにしておくと良いですね。


引き継ぎの資料を作成する際には、自分が後任の立場ならどのような情報が知りたいか、という点を重視するとよいでしょう。資料は項目ごとに分かりやすくまとめるのがポイント。業務に関する引き継ぎ内容、取引先に関する引き継ぎ内容、というように後任者が知りたい項目をスムーズに探せるようなまとめ方を心がけましょう。

後任の育成

後任がすでに決まっている場合、引き継ぎの時間を十分に確保し直接対面で話ができる機会が持てればそれに越したことはありません。自分が担当している業務を今後引き継いでくれる大切な後任ですから、責任を持ってしっかり育成しましょう。


業務が多忙で引き継ぎの時間が長く取れないケースも少なくありません。短い時間で効率的に引き継ぎができるよう、あらかじめ資料を作成しておき、それに沿って話を進めていくと良いでしょう。状況が許せば後任と一緒に業務をおこなう機会を作り、実際に業務を進めながら引き継ぎができればより効果的です。


退職するまでの限られた時間で、担当しているすべての業務を引き継ぐのは容易ではありません。退職後に会社に迷惑がかかることがないよう、丁寧に引き継ぎをおこない後任の育成を進めましょう。

もし退職の引き継ぎが不十分だった場合はどうなる?

退職の引き継ぎが不十分でも訴えられるというリスクは極めて低いです。なぜなら、会社側も退職を容認する上で、それなりの努力義務があるからです。ですが、極力退職の引き継ぎが不十分でなくなるような努力はしなくてはなりません。

取引先への連絡

あなたの担当している業務が、直接取引先と関わるものである場合は取引先への連絡も忘れてはなりません。取引先から見れば、あなたはその会社の顔。退職を直前まで伝えなかったり、何の報告もなしに退職してしまったりすれば、取引先から見た会社のイメージは悪くなってしまいます。


取引先には可能な限り直接会って退職の報告をするようにしましょう。遠方の取引先などに関しては直接訪問できないケースもあるかもしれません。その場合は必ずメールなどの文書だけでなく、電話で担当者に挨拶をするのは最低限のマナーです。取引先への連絡はとても重要です。


これをおろそかにしてしまうことで、後任の立場を悪くしてしまうのはもちろんのこと、会社全体の印象が悪くなりかねません。退職時には取引先に対してきちんと誠意ある対応をしましょう。

引き継ぎについてのQ&A

退職にあたって、引継ぎがいかに大切であるかはお分かりいただけたかと思います。最後に、退職時の引継ぎに関してよくある質問を4つ紹介し、それぞれに回答していきましょう。これできっと、皆さんの退職に関するモヤモヤは解消されるのではないでしょうか。

後任がいなくて引き継ぎできない場合は?

場合によっては後任が決まっておらず、引き継ぎをしたいと思ってもその相手がいないために引き継げないこともあるかもしれませんね。本来であれば退職までには日数があるため、後任が決まっているのが自然です。


もし、引継ぎをする相手、つまり後任がいない場合には後任が決定してから困ることがないように準備しておきたいところです。その方法は、引き継ぎ内容を書面にまとめること。後任がその資料を見れば、何をどうすれば良いかがすぐに理解できるようにまとめておけば何も心配することはありません。


仕事内容によってはかなりのボリュームになることもあるかもしれません。最後の任務と思ってしっかり丁寧に引き継ぎ資料を作成しましょう。

仕事量が多すぎて引き継ぎの時間がない場合は?

通常業務の量が多すぎることで、引き継ぎに時間を割けない状況も考えられます。引き継ぎはとても大切な業務なので、これを雑に終わらせてしまうわけにはいきません。通常業務の仕事量は皆さん自身がよく把握されていることでしょう。


退職する場合には、引き継ぎがしっかりできるように十分な期間を確保し、前もって準備を進めておくのが一番です。業務をこなしながら引き継ぎをおこなうためには、どのタイミングで引き継ぎをスタートするのかを逆算して無理のないスケジュールを立てましょう。


半端に引き継ぎをしてしまったために、転職後にも以前の職場から頻繁に連絡がくるケースは割とよくあります。こうならないためにも余裕を持ったスケジューリングを心がけましょう。

退職後も引き継ぎ業務を求められる場合は?

しっかりと引き継ぎ業務が完了していれば基本的に起こりえないことではありますが、退職した後まで引き継ぎ業務を求められるケースもあります。


自分の引き継ぎの仕方が甘く、それにより後任者が混乱してしまっている場合は、ある程度の協力はやむを得ないことだと考えるべきでしょう。しかし、引き継ぎ業務自体はしっかりとおこない、その時点で後任者からの質問もなかったのに関わらず、退職後に引き継ぎ業務を再度求められる場合は断ってしまっても問題ありません。


退職した後に必要以上の協力を求められる場合、そしてその度合いが常識のレベルを超えていると判断した場合はその会社に対してクレームを申し出る権利があります。いずれにせよ、きちんと引き継ぎができていればこのような事態は未然に防ぐことができるはず。引き継ぎ業務を最後まで責任もって行うに限ります。

新入社員で引き継ぎすることがない場合は?

新人のうちに退職することになった場合は、特に引き継ぐ内容がないというケースもあるでしょう。この場合には引き継ぎ資料を作成したり、後任と引き継ぎの時間を持つ必要はありません。


大切なのは、本当に引き継ぐべき事項がないのかを確認すること。本人は引き継ぎをすることなどないと思っていても、実際に後任がそのポジションについたとき、前任者に確認しなければ分からない点が見つかるケースは少なくありません。


担当している自分の業務にもう一度目を向け、新しく後任が同じ業務に取り掛かるときに疑問がわくことがないか、客観的に慎重に考えましょう。

まとめ

退職時の引き継ぎはとても大切です。これまでお世話になった会社に対して誠意を見せる意味でも、十分な引き継ぎをおこないましょう。引き継ぎが不十分である場合、大きなトラブルに繋がるリスクがあることもお分かりいただけたのではないでしょうか。


後任が困らないよう入念な引き継ぎをおこなうことで、あなた自身も気持ちよく退職できます。円満退社ができれば、その先の新しい職場での再スタートもきっと素晴らしいものになるはずです。自分本位な退職の仕方ではなく、思いやりの心を忘れずに責任を持って引き継ぎ業務をおこないましょう。

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新卒で入社した会社を8ヶ月で退職しました。
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