給料未払いの場合は遅延損害金を請求することができるのか?

給料未払いの場合は遅延損害金を請求することができるのか?

給料の未払いで困っていませんか?請求方法がわからなくて、多額の労働賃金を損している人がいます。給料の未払いは、遅延損害金も請求することができるので、できていない人はこの記事で請求方法を理解してみてください。また、未払いの給料請求には時効あるの注意が必要です。


会社で給料や残業代などに未払いのものがあるという問題を抱えている人は少なくないと思います。その中には、どうやって会社に未払いの給料を請求するのかわからないという人や、請求して会社とトラブルにならないか不安に思う人もいるでしょう。

しかし、給料未払いは会社の過失であるので、しっかりと訴えて賃金を請求する必要があります。そこで今回は、給料未払いの問題への対処法を詳しく紹介します。

給料未払いとは?

給料未払いとはどのような状態を指すのでしょうか?
給料未払いのいくつかのケースと給料未払いになるとどうなるのか説明します。

(1)給料未払いの具体的なケース

給料未払いとは、あらかじめ労働契約や就業規則で定められていた給料を、契約で定められた日に支払わないことを指します。会社が給料を払えないケースとしては、会社が経営不振であること、経理がずさんであること、従業員とのトラブルで故意に給料を払わないということなどが原因になります。

また、支払いが遅れると給料未払いの対象になるものには、定期賃金、退職金、ボーナスなどの一時金、休業手当、有給休暇の給料などがあります。

(2)給料未払いによって起こること

給料未払いは、会社の債務不履行の状態を指します。債務不履行とは、契約で定められた債務を履行しないことです。給料未払いの場合は、責務を定められた期日までに履行しない履行遅滞という債務不履行に分類されます。

従業員は給料が支払われないと、生活に支障をきたすので、会社の債務不履行に対して、損害賠償を請求できます。給料未払いなど金銭に関する債務不履行の場合に請求することができる損害賠償を遅延損害金または、遅延利息と言います。この遅延損害金や遅延利息の請求方法については、後の項で詳しく説明します。

給料未払いは法律違反?

給料を未払いにすると、会社は債務不履行になって遅延損害金を請求できるようになると説明しましたが、給料未払いは法律上ではどのような扱いになるのでしょうか?

労働基準法第24条に「賃金は、通貨で、直接労働者に、その金額を支払わなければならない。」とあり、給料未払いは労働基準法第24条に違反する行為です。会社の都合での給料未払い、支払いの遅延は、法律で禁止されています。また、減給についても就業規則に定められていても合理的な理由が必要です。

労働基準法第24条に違反すると、会社には法律上30万円以下の罰則があります。

給料未払いへの対処法

会社の給料未払いにはどのように対処すれば良いのでしょうか?
給料未払いへの対処法をいくつか紹介します。

未払賃金を請求する内容証明を送る

内容証明とは、郵便物の内容を郵便局が証明してくれる書類のことです。この内容証明によって、未払い賃金を請求すると、郵便局が未払の賃金を会社に請求したことを証明してくれます。口頭で未払いの賃金を請求しても、白を切られて支払われない場合は、内容証明によって賃金の請求をした証拠を残しておきましょう。

労働基準監督に申告する

内容証明を送っても未払いの賃金が支払われない場合には、労働基準監督署に会社の労働基準法違反を申告しましょう。労働基準監督署から会社に賃金の支払いを勧告することで、会社が賃金を支払う可能性があります。

労働基準監督署に申告するときに、前の項で説明した未払給料の請求をしたという内容証明を提出すると、労働基準監督署もすぐに対応することができます。

裁判所に訴える

労働基準監督署から勧告されても賃金を支払わない場合には、簡易裁判所に支払督促を申し立てましょう。支払督促とは、申立人の申立てのみに基づいて、合理的な理由があると認められてた場合に簡易裁判所が支払督促を発し、相手に金銭の支払を命じる手続きのことです。つまり、支払督促を申し立てると、会社の合意がなくても強制的に未払いの賃金の支払いを請求することができるのです。

この支払督促は訴訟と異なり、手続きは書類の提出だけで裁判所に行く必要がなく、手数料も訴訟の半分になります。訴訟よりも簡単に裁判所を利用して未払いの給料の請求ができるのです。

給料の支払いが遅延すると遅延損害金を請求できる

給料の支払いが遅延すると遅延損害金を請求できると説明しましたが、具体的には遅延損害金はどのようなもので、どのように請求することができるのでしょうか?

(1)遅延損害金とは?

まず、遅延損害金とは労働契約で定められた賃金の支払いを怠った場合の債務不履行に対する損害賠償のことです。また、利息のように遅延損害金は債権に対する一定の割合で算定されます。使用者が会社である場合、遅延損害金の利率は年6%です。つまり、遅延した期間が長ければ長いほど遅延損害金の額は増えるということになります。

(2)遅延損害金の計算方法

遅延損害金の計算方法は、請求する人によって利率が変わってくるので、計算方法も変わります。

遅延損害金の利率は、使用者が商人であるかどうかと労働者が在職中か退職後かによっても変わります。まず、会社に勤務している場合は、使用者が商人であるので利率は年6%です。そして、労働者がすでに退職している場合には、退職日の翌日から利率は年14.6%になります。この退職後の利率年14.6%の損害賠償を遅延利息と言います。

ただし退職金については、退職後であったも遅延損害金の利率は年6%なので注意しましょう。

(3)遅延損害金を請求する方法

遅延損害金を請求する方法は、まず、自身で未払いの賃金と利息分を計算して会社に請求します。このとき、先に紹介した内容証明や労働基準監督署に申告するなどの方法を用いて請求しましょう。

これらの方法でも遅延損害金が支払われない場合には、弁護士に相談しましょう。

未払いの給料を請求するときの注意点

未払の給料を請求するときのいくつかの注意点を紹介します。

給料未払い請求には時効がある

賃金請求権の時効は、給料の場合は二年間で退職金の場合は五年間となっています。この時効は支払日の翌日からの規定の期間が過ぎると発生するので、未払いの給料がある場合は時効になる前に請求しておきましょう。

会社が倒産する可能性があり、給料が支払えないことがある

会社が倒産状態になるといくら請求しても給料が支払えないという状況に陥ってしまいます。もしこのような状態になったら、労働組合を結成して会社と交渉しましょう。

また、会社が倒産してしまった場合には、未払賃金立替制度を利用しましょう。この制度を利用すると未払賃金の八割を政府が立て替えてくれます。

まとめ

いかがでしたか?

会社が給料を未払いにしていると、会社は債務不履行という立派な労働基準法違反を侵しているので、労働者は損害賠償を請求できるのです。また、遅延損害金といって遅延した期間分の利息も請求することができるので正しく計算して会社に請求しましょう。

会社に遅延損害金を請求する方法としては、内容証明を送ったり、労働基準監督署に申告するという方法があります。それでも会社が給料を未払いにしている場合には、弁護士に相談しましょう。

この記事のライター

新卒で入社した会社を8ヶ月で退職しました。
経験者だからわかる退職ノウハウを書きます!

関連するキーワード


給料未払い 遅延損害金

関連する投稿


給料未払いは少額訴訟で解決することができるの?請求方法!

給料未払いは少額訴訟で解決することができるの?請求方法!

給料未払い問題に直面していませんか?自分の力だけでは解決できないし、裁判を起こすほどの資金もないからという理由で未払い分の給料の請求を諦めてしまっている人も少なくないはずです。この記事では、少額訴訟で未払い給与を請求する方法を紹介します。


給料未払いを理由に訴訟を起こしたいけど、裁判費用の額は?

給料未払いを理由に訴訟を起こしたいけど、裁判費用の額は?

給料未払いのまま退職したけど、その後、思い返してしまっている方はいらっしゃいませんか?また、訴訟を起こしたくても裁判費用を払えるか不安で起こすことを諦めている方もいると思います。今回の記事では、裁判費用や給与未払いに関する情報を紹介していきます。


最新の投稿


タクシー運転手を辞めたい!ブラック業界?その後のキャリアは?

タクシー運転手を辞めたい!ブラック業界?その後のキャリアは?

「タクシー運転手を辞めたい…」と悩んでいる人は少なくないです。タクシー業界で人材不足が激化していることやお客さんとのトラブルが絶えないことから、多くの運転手がストレスや疲労を溜めてしまっています。この記事では、タクシー運転手を辞めた後のキャリアについて説明していきます。


保険の営業を辞めたい…退職後に活かせる強みとおすすめ転職先!

保険の営業を辞めたい…退職後に活かせる強みとおすすめ転職先!

保険営業の仕事と聞くと厳しい労働環境など、良いイメージを持たない人も少なくないと思います。実際に、「保険営業を辞めたい…」と考えている人は多く、離職率はかなり高い数字となっています。この記事では、保険営業職を辞めた後の働き方について紹介していきます。


仕事で怒られてばかりで辛い…怒られてしまう理由と対処法!

仕事で怒られてばかりで辛い…怒られてしまう理由と対処法!

仕事で怒られてばかりで辛すぎる…と悩んでいませんか?仕事で怒られる理由としては、自分がミスをした場合や上司が理不尽にキレている2つの理由があると思います。この記事では、仕事で怒られてしまう理由と正しい対処法を紹介していきます。


派遣社員がすぐ辞めるのはアリ?契約期間より早く辞めても良い?

派遣社員がすぐ辞めるのはアリ?契約期間より早く辞めても良い?

派遣社員として働いていると正社員と比べて待遇が劣っていることや派遣会社を挟まなければいけないことを面倒に感じるなどの理由で入社後にすぐ辞めることを考える人は少なくないでしょう。派遣社員と正社員とでは退職手続きが異なります。この記事では、派遣社員の退職について詳しく説明しています。


仕事が回らない原因は?一人で仕事を抱え込んでしまう末路…

仕事が回らない原因は?一人で仕事を抱え込んでしまう末路…

優秀な社員一人に仕事が集中して、会社全体の仕事が回らない状況になることはよくあることがです。しかし、そのような状況が続くと社員一人にストレスがかかるだけでなく、職場全体に悪影響を及ぼしてしまいます。この記事では、仕事をスムーズに回す方法を紹介するので参考にしてみてください。