給料未払いは少額訴訟で解決することができるの?請求方法!

給料未払いは少額訴訟で解決することができるの?請求方法!

給料未払い問題に直面していませんか?自分の力だけでは解決できないし、裁判を起こすほどの資金もないからという理由で未払い分の給料の請求を諦めてしまっている人も少なくないはずです。この記事では、少額訴訟で未払い給与を請求する方法を紹介します。


会社で給料が未払いになっているというトラブルが発生している人は少なからずいると思います。会社に給料を請求しても支払われなかったり、不当に減額されているなんてこともあるかもしれません。

会社相手に個人でトラブルを解決しようとするのは困難ですが、未払いの給料に対処する方法はたくさんあります。

そこで今回は、給料未払いへの対処法を紹介します。

給料未払いとは

給料未払いとは、あらかじめ労働契約や就業規則で定められていた給料を、契約で定められた日に支払わないことを指します。会社が経営不振であったり、経理がずさんなことや、従業員とのトラブルで故意に給料を払わないということで給料未払いが発生します。

また、支払いが遅れると給料未払いの対象になるものには、定期賃金、退職金、ボーナスなどの一時金、休業手当、有給休暇の給料などがあります。

給料未払いは、会社の契約で定められた債務を履行しない状態である債務不履行の状態を指します。給料未払いは、責務を定められた期日までに履行しない履行遅滞という債務不履行に分類されます。

従業員は給料が支払われないと、生活に支障をきたすので、会社の債務不履行に対して、損害賠償を請求できます。給料未払いなど金銭に関する債務不履行の場合に請求することができる損害賠償を遅延損害金または、遅延利息と言います。この遅延損害金や遅延利息の請求方法については、後の項で詳しく説明します。

給料未払いは法律違反

労働基準法第24条に「賃金は、通貨で、直接労働者に、その金額を支払わなければならない。」とあり、給料未払いは労働基準法第24条に違反する行為です。会社の都合での給料未払い、支払いの遅延は、法律で禁止されています。また、減給についても就業規則に定められている場合でも合理的な理由が必要です。さらに、労働基準法第24条に違反すると、会社には法律上30万円以下の罰則があります。

給料未払いの対処法

給料未払いへの対処法をいくつか紹介します。

未払賃金を請求する内容証明を送る

内容証明とは、郵便物の内容を郵便局が証明してくれる書類のことです。この内容証明によって、未払い賃金を請求すると、郵便局が未払の賃金を会社に請求したことを証明してくれます。口頭で未払いの賃金を請求しても、白を切られて支払われない場合は、内容証明によって賃金の請求をした証拠を残しておきましょう。

労働基準監督に申告する

内容証明を送っても未払いの賃金が支払われない場合には、労働基準監督署に会社の労働基準法違反を申告しましょう。労働基準監督署から会社に賃金の支払いを勧告することで、会社が賃金を支払う可能性があります。

労働基準監督署に申告するときに、前の項で説明した未払給料の請求をしたという内容証明を提出すると、労働基準監督署もすぐに対応することができます。

支払督促をする

労働基準監督署から勧告されても賃金を支払わない場合には、簡易裁判所に支払督促を申し立てましょう。支払督促とは、申立人の申立てのみに基づいて、合理的な理由があると認められてた場合に簡易裁判所が支払督促を発し、相手に金銭の支払を命じる手続きのことです。つまり、支払督促を申し立てると、会社の合意がなくても強制的に未払いの賃金の支払いを請求することができます。

この支払督促は訴訟と異なり、手続きは書類の提出だけで裁判所に行く必要がなく、手数料も訴訟の半分になります。訴訟よりも簡単に裁判所を利用して未払いの給料の請求ができます。

少額訴訟を起こす

少額訴訟とは、簡易裁判所が扱う訴訟のことで一般的な訴訟に比べて裁判にかかる時間が短く、弁護士を雇わずに手軽に裁判をするための訴訟方法です。金銭の請求などあまり重大ではない案件を取り扱っています。少額訴訟を起こす方法は後の項で詳しく説明します。

少額訴訟とは?

少額訴訟の具体的な内容を紹介します。

審理は一回

通常訴訟では三審制があり、判決に不服がある場合は何度も審理をすることが可能ですが、少額訴訟の審理は一回のみで、裁判は一日で終わります。

60万円以下の金銭請求でのみ利用できる

少額訴訟で扱える案件は、60万円以下の金銭請求のみという規定があります。
金銭請求以外の案件や、金銭請求でも60万円を超えるものは、通常訴訟になってしまいます。

判決内容や和解内容により、強制執行を申し立てることができる

判決や和解で決まった内容に基づいて裁判所は強制執行をする権利を持っているため、裁番所に強制執行を申し立てることができます。これにより、未払の賃金や貸金をを強制的に返金させることができます。

下記記事で少額訴訟について詳しく説明していますので参考にしてみてください。

少額訴訟とは?手軽に裁判を行える?メリットとデメリット! | 働き方が学べるサイト

https://taisyokuagent.com/articles/388

少額訴訟についてご存知ですか?裁判を行うのを高額だったり、時間がかかってしまうことを理由に諦めてしまっていませんか?少額訴訟の知識があれば、そのような悩みを解決することができるかもしれません。この記事では、少額訴訟についてメリットやデメリットを含め説明していきまう。

少額訴訟で未払い給与の請求をする方法

提訴

まず最初に、訴状と証拠書類に必要な収入印紙と切手を貼って提出し、提訴します。このときに提訴する裁判所は、被告の住所を管轄している簡易裁判所です。

準備

訴状を提出し、裁判所に訴訟が受理されると、次に裁判所と口頭弁論期日を決定します。このときに、裁判の手続きをします。また、口頭弁論期日までに書記官とやり取りをして、主張内容や証拠を準備していきます。

答弁書が送られてくる

被告が答弁書や証拠を裁判所に提出すると、その副本が送られてきます。裁判当日に反論できるようによく読んで準備しておきましょう。

口頭弁論日

口頭弁論日には、裁判所に行って審理が行われます。審理では原告と被告の主張を話し、提出した書類や証拠を確認していきます。また、裁判官が和解のほうがリスクがないと判断したときには、審理の途中に裁判官の指示によって和解が成立する場合もあります。

審理が終わると、ほとんどの場合はその日に判決が言い渡されます。

異議申し立て

判決に不服がある場合は、異議申立てをして同じ簡易裁判所で通常訴訟に移ります。

少額訴訟の判決後にも給料が払われない場合は?

少額訴訟で会社が未払いの給料を払わないといけないという判決が出た後も給料が払われない場合は、相手の銀行口座を差し押さえる少額訴訟債権執行をしましょう。

(1)少額訴訟債権執行とは?

少額訴訟債権執行とは、簡易裁判所での少額訴訟の判決や和解内容に基づいて行われる金銭債権に対する強制執行です。具体的には債務者の銀行口座等の差し押さえを行います。

(2)少額訴訟債権執行の手続き

少額訴訟債権執行の手続きには、必要書類を簡易裁判所に提出する必要があります。少額訴訟債権執行に必要な書類は以下則りです。

小額訴訟債権執行申立書

少額訴訟債権執行申立書とは、少額訴訟債権執行を裁判所に依頼するための書類です。

債務名義正本

債務名義とは、強制執行の対象となる請求権や、金銭請求の権利を持っている者、金銭の支払の義務がある者を証明するための公的な文書です。少額訴訟の債務名義正本としては、判決内容を証明するための少額訴訟の確定判決書が必要です。

送達証明書

送達証明書は、請求先に金銭請求をしたことを証明するための書類です。送達証明書は150円の収入印紙を貼って提出します。

資格証明書

給料未払いのときの金銭請求のように、少額訴訟債権執行の申立てを法人に対して行う場合は、資格証明書が必要になります。

この場合の資格証明書は、会社の当事事項証明書で会社の資本金や代表取締役などが書かれている書類でです。

まとめ

いかがでしたか?
未払いの給料が発生している場合には、まず会社にその旨を伝えて、話し合いで解決できるか試みてみましょう。
それでも解決できない場合は、労働基準監督署に相談したり支払督促を行いましょう。

これらの解決策が有効に働かなかった場合には、少額訴訟を起こして、裁判所に強制執行をしてもらいましょう。

未払いの給料を請求するためには、たくさんの方法があるので、諦めずに請求しましょう。

この記事のライター

新卒で入社した会社を8ヶ月で退職しました。
経験者だからわかる退職ノウハウを書きます!

関連するキーワード


給料未払い 少額訴訟

関連する投稿


給料未払いの場合は遅延損害金を請求することができるのか?

給料未払いの場合は遅延損害金を請求することができるのか?

給料の未払いで困っていませんか?請求方法がわからなくて、多額の労働賃金を損している人がいます。給料の未払いは、遅延損害金も請求することができるので、できていない人はこの記事で請求方法を理解してみてください。また、未払いの給料請求には時効あるの注意が必要です。


少額訴訟とは?手軽に裁判を行える?メリットとデメリット!

少額訴訟とは?手軽に裁判を行える?メリットとデメリット!

少額訴訟についてご存知ですか?裁判を行うのを高額だったり、時間がかかってしまうことを理由に諦めてしまっていませんか?少額訴訟の知識があれば、そのような悩みを解決することができるかもしれません。この記事では、少額訴訟についてメリットやデメリットを含め説明していきまう。


給料未払いを理由に訴訟を起こしたいけど、裁判費用の額は?

給料未払いを理由に訴訟を起こしたいけど、裁判費用の額は?

給料未払いのまま退職したけど、その後、思い返してしまっている方はいらっしゃいませんか?また、訴訟を起こしたくても裁判費用を払えるか不安で起こすことを諦めている方もいると思います。今回の記事では、裁判費用や給与未払いに関する情報を紹介していきます。


最新の投稿


日本は残業が多すぎる!?過労死寸前まで働く残業文化の実態

日本は残業が多すぎる!?過労死寸前まで働く残業文化の実態

「残業が多すぎ、過労死する」と悩んでいる人は少なくないです。そのような人は、転職して新しい環境で働く方が幸せかもしれません。残業時間が長くなれば、健康を害することはもちろん、過労死することだってあります。私たちの働き方はどうあるべきなのでしょうか?


転職のきっかけは?面接でそのまま言う?年代別、性別比較!

転職のきっかけは?面接でそのまま言う?年代別、性別比較!

新卒3年以内離職率3割、終身雇用制度の崩壊からわかるように、一つの会社で働き続ける人は減っていて、転職を繰り返すことが当たり前になりました。転職する人が増え、転職理由が多様化する時代に転職するきっかけはどのようなものがあるのでしょうか?


給料を手渡しするバイトなら税金に含まれない?副業できる?

給料を手渡しするバイトなら税金に含まれない?副業できる?

「年収103万円の壁」という言葉を聞いたことがありますか?103万円を超えると所得が課税対象になってしまうことからそのように呼ばれています。中には、壁を超えないために給料を手渡しでもらっている人もいると思います。本当に税金を逃れることができるのでしょうか?


退職が決まると上司や同僚が冷たい!?辛い期間の過ごし方!

退職が決まると上司や同僚が冷たい!?辛い期間の過ごし方!

退職が決まってから上司や同僚の態度が急に変化し、冷たい対応をされることがあります。人によっては退職することをよく思わずに、嫌がらせをしてくることもあります。では、退職日までは、どのように過ごすのが良いのでしょうか?


大好きな上司が異動するときにあなたが取るべき行動とは?

大好きな上司が異動するときにあなたが取るべき行動とは?

大好きな上司が異動してしまうと悲しいですよね。大好きな上司の異動によって、仕事に対する意識、取り組み方、モチベーション、恋愛など様々なことで悩むと思います。今回の記事では、そんな悩み事の解決策やよくある悩みを詳しく紹介していきたいと思います。