働き方改革によって働きやすいと感じた人はたったの7.9%

働き方改革によって働きやすいと感じた人はたったの7.9%

「働き方改革と言われていますが、働きやすくなったという実感はありますか」と質問したところ、「ある」と回答した人はたったの◯%しかいませんでした。 そもそも働き方改革とはどのような改革なのでしょうか。


働き方改革とは

平成30年7月6日に公布された「働き改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」で「働き方改革」について様々なことが定められています。


1.少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少
2.仕事と育児、介護の両立
この二つの問題に直面した日本は、生産性向上とともに、就業機会拡大や意欲、能力を発揮することができる環境を作る必要が出てきました。

働き方改革とは、上記の問題の解決のために考えられた改革であり二つの要素から成り立っています。

1.働く人自身が自分たちの事情に応じて、多様な働き方を選択できる社会を実現
2.働く人たちがより良い将来の展望を持てるようにする

『働き方改革についての調査』

全国の20代〜30代の男女1905名を対象に「退職を経験したことはありますか?」とアンケート調査をしたところ、退職の経験があると答えた人が61.6%もいるということがわかりました。

さらに、この調査で退職の経験があると答えた人に「働き方改革によって働きやすくなったという実感はあるか?」とアンケート調査をしたところ、退職経験がある人の59.3%の人が働きやすくなったという実感が全くないということがわかり、さらに実感があると答えた人は7.9%しかいないことが判明しました。このことから、「働き方改革の効果を実感できている人が少ない」かつ、「働き方改革によって退職者の現象には繋がっていない」ことが考えられます。

働き方改革の取り組み

働き方改革の実現に向けた厚生労働省の取組みは大きく7つに分類することができます。

長時間労働の是正

 2019年4月から働き改革の一環として、残業時間の上限が原則として月45時間・年360時間となりました。臨時的な特別の事情がなければ月45時間・年360時間を超えることはできません。月45時間は、1日当たり2時間程度の残業に相当します。

臨時的な特別の事情があり、労使が合意する場合であっても残業時間には上限があります。

1.年720時間以内
2.「2か月平均」「3か月平均」「4か月平均」「5か月平均」「6か月平均」が全て1月あたり、80時間以内(休日労働を含む)
3.月100時間未満(休日労働を含む)
4.原則である月45時間を超えることができるのは、年間6か月まで。

「臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合」は、労働基準法で定められている1日8時間、週40時間の法定労働時間を超える労働をさせる場合には、労働者と使用者が36協定という合意を結ばなければなりません。

正規雇用労働者と非正規雇用労働者間の待遇の差を解消

非正規雇用労働者とは、契約社員や派遣社員のように期間を定めて働く人やパート、アルバイトのように短い時間で働く人のことです。平成29年度において、非正規雇用労働者は労働者の37%を超え2000万人いると言われています。非正規雇用労働者は、正規雇用労働者のように年功序列で給与が上がることはなく待遇において大きな差があります。また、正規雇用労働者に比べて非正規雇用労働者は6割程度の給与しか受け取っていません。政府は、「同一労働同一賃金」を導入することによって正規雇用労働者と非正規雇用労働者間の待遇の差を解消しようとしています。

柔軟な働き方がしやすい環境

日本では、昔から勤務時間と勤務場所を限定してきましたが、柔軟ではありません。働きたくても介護や育児など様々な理由によって働くことができなくなった人が多くいます。そのため、政府は育児や介護との両立を図るために、ネットワークを利用して職場から離れた場所で勤務するテレワークや在宅ワークなどを推進しています。テレワークを推進すると、通勤時間などの無駄な時間がなくなるため自分の時間に費やすことができます。

ダイバーシティの推進

ダイバーシティとは、多様性のことです。日本では、育児や介護などを理由に働きたくても働くことができない人がいます。ダイバーシティの考え方が浸透することによって、多くの人が活躍することができる社会となります。

1.女性活躍
2.高齢者雇用対策
高齢者でありながら健康で、働く意欲と能力がある限り、年齢に関係なく働き続けられる 社会を目指す。
3.育児、介護
育児や介護をしながら働き続けられるように、両立しやすい環境づくりを推進する。
4.外国人労働者
外国人労働者への職業紹介など、外国人労働者が働きやすい環境づくりを推進する。

賃金引き上げ、労働生産性向上

最低賃金を全国加重平均において、1000円にすることを目標に掲げています。平成30年度の全国加重平均は874円とまだまだ改善の余地があります。しかし、最低賃金だけをあげても労働時間が長ければ働き方改革とはならないため賃金を引きあげつつ「労働生産性」を上げる必要があります。

再就職支援、人材育成

多様な選考、採用機会を拡大するために転職者の受け入れを促進する様々な取り組みを行なっています。
1.中途採用
生産性の向上を図るために中途採用を拡大した場合は、助成を受けることができます。
2.ハローワーク
ハローワークでは、福祉、建設、警備など雇用吸収力が高い分野の団体と連携して人材確保支援を実施しています。

ハラスメント防止対策

職場内でのいじめなどが増加している現代において、パワーハラスメントをなくすための取り組みが必要となっています。

パワーハラスメントとは

1.暴行や傷害などの身体的な攻撃
2.脅迫、侮辱などの精神的な攻撃
3.無視などの人間関係からの切り離し
4.業務上遂行が難しいことを強制する
5.能力や経験とはかけ離れた程度の低いことを強制する
6.私的なことに立ち入るプライベートへの侵害

まとめ

働き方改革によって「働きやすくなった」と実感できる人はまだまだ少ないです。しかし、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少と仕事と育児、介護の両立など「労働」について多くの問題に直面している日本では、働き方改革が推進されなければ国力がますます落ち込んでしまいます。

少しでも「働き方改革」を理解していただけたら幸いです。

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